けせらせら

なるようになる?

ワン・ツー

 

午前中は本を読みながらカラカラと喉を鳴らして正午を待っていました。さっき点けたテレビには見向きもしないけど、ページをめくりながらキャスターに相槌をこくんこくんと。窓もカーテンも閉めたままの部屋に1人、ただ外から蝉の声が聞こえるだけ。分かりづらい所に置いてある時計も掛けたままのハンガーもいくらか眺めていると愛しく思えてきて、カーテンの花柄をひとつひとつ数えてはまた大きな欠伸をするのです。知らないうちにいなくなった彼女が掛けていった鍵をなんとなく、開けたままにして帰ってくるのを待っていたら、そのときになって初めてあの人の気持ちがわかるような、たぶんそんな気がしました。
え?いやあだからなにってさ別に、何もないよ。ほんともう、どうでもいいんだけどね。