けせらせら

なるようになる?

20161106

君がいなくなった後の部屋はやけに静かだった。

以前ある友人が言っていた、「恋愛において誰でもいいはないけど、どっちでもいいはある。」何言ってんだこいつと思った。が正直、どっちでもいいのだ。
日曜日のおうし座流星群、どの方角に流れるか、なんてどっちでもよかった。東京のあの娘でも、すぐに会えるあの娘でも、どっちでもよかった。最初から決まっていたかのように僕たちはあの公園で会い 星の流れる真っ黒な夜 すぐに会えるあの娘は月に連れられて、オリオン座と共に消えていった。

君がいなくなった後の部屋はやけに静かで、
ふとんをめくればなんちゃってって顔した君が出てくるのではないかと潜り込んでみた僕は、君の匂いが染み付いたベッドの中で真っ白な天井をただ眺めていた
次はいつ会えるんだろう。そう呟きながら、昨日見た星よりも、さっきまでここであった出来事を思い出している。君の匂いが残る枕を、18歳の僕はこれを幸せと呼んだんだ。